北方領土生まれ

北方領土生まれ

 

父は昭和3年、今は北方領土と言われている、歯舞諸島の中の小さな小さな島「秋勇留島」で生まれました。終戦と同時に引き上げてきて、根室半島の漁村に居をかまえ小さな魚屋を始めました....ということは伝え聞いていたのですが、実際にどんな理由があって北方領土に来たのか、その前はどこにいたのか、どんな生活をしていたのか、さっぱり知りませんでした。また、若いうちは知りたいとも思いませんでした。

 

しかし不思議なことに自分が40歳を過ぎ50歳に近づいてくると、聞いておかなければと思うようになってきたのです。さらに父が大病を患い、手術でもしものことがあったらという医者からの確認があり、ますますその思いは強くなりました。

秋勇留島は人よりも馬の方が多い島で、一緒に暮らしていた人たちはもう残っていないのではないかと思います。

 

北方領土と言えば、中学校時代、北方領土返還を訴える根室市主催の弁論大会に出ることになりました。あまり声も大きくないですし、感情を入れて話すのも得意ではありません。それでも最後のフレーズくらいは大きな声で締めなくては!!と緊張してしまったのでしょう。一番良いところで、大きな声でかんでしまいました...(泣)。

つい余計なことまで思い出してしまいました。

 

そうして父のファミリーヒストリー調べが始まりました。               (つづく)

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%AD%AF%E8%88%9E%E7%BE%A4%E5%B3%B6