「従軍の足跡」ご依頼のお客さまの声、届きました。

「従軍の足跡」ご依頼のお客さまの声、届きました。
写真は遺品の軍隊手帳です。
*******************

父芳平は兵隊になった。
「支那で食べたライチがおいしかった」と孫に話したくらいで戦争の話はしなかった。父の遺品は軍隊手帳、勲章、煙草(2包)、短刀、天皇陛下の写真など。

ある日、小川哲さんの「地図と拳」を読んでいた。(極秘に満州の地図を作るというような話)塘沽上陸前後の兵の動きが詳しく書かれていた。「塘沽」この地名には見覚えがあった。父の軍隊手帳だ。

父が兵隊だったことは知っていた。支那へ行って病気で帰ってきた。
実は父は3回命びろいしている。みな戦争がらみだ。
1.銃弾を浴びるが胸の手帳にあたり助かる
2.野戦病院に運ばれ身体をこわし内地で除隊
3.除隊後結核6年余りの療養生活マイシンで助かる
でも「戦う」ってどんなに大変なことか、小説で初めて知って気になった。戦後生まれの私は住みよい世の中を望む父の命名で「すみ代」となったそうです。

今回8年にも渡る戦場の足跡を調査していただき、兵隊としての生活を想像する資料ができ、ありがたく思っています。
もっと早く知りたかったと思いました。

今日の国立公文書館

 今日の国立公文書館

 なかなか一回で閲覧許可が出ない軍関係資料です。今季はすっかりはまっている「光る君へ」ですが、明日から写真のイベントがあります。
 お隣の東京国立近代美術館では、外に赤い布張りのお休み処ができていました。春だなぁ~(^^)/

今朝の靖国神社

今朝の靖国神社

偕行文庫にも足を運びますが、今朝は寒かったですね~甘酒が名物だったことは初めて知りました。1ぱい500円です。
 他最近の出来事など。

・旧土地台帳情報で、これまで不明だった探し人の父の名前発見。一歩前進しました。戸籍謄本に載らないケースです。
・納品後の方のお知り合いからお電話、うちでも調査してほしいとか、他社で家系図は作ったがルーツ調査したいとか、地道で詳細な調査力が徐々に知られてきているようです。嬉しいですね。
・町名と氏名しかわからない方の、現在の末裔と思しき家をご提示。不審がられないように、まずはお手紙をと提案しました。
・今朝の電車広告で「珍来」は昭和3年創業、2028年で100周年と書いてありました。そうだったんだ(^^♪。

 『近代日本戦争史4』をやっと読み終えました。そんな頭で靖国神社にお参りすると、命の重さをずっしりと感じます。大事に生きないとと思います。

 お客さまの声と、強風の中の国立公文書館

 東京電機大学さまのご紹介で家系図制作をさせていただいた方の声です。「気持ちが落ち着く」とあります。不明確だった記憶が、戸籍謄本などの記録によってはっきりさせることができて、ほっとされるのでしょうね。
 もう1枚はとある強風の日の国立公文書館。公文書館は室内の電気が明るくなったので、撮影も快適でした。外は花粉もばんばん飛んでいます。しばらくのしんぼうです。

近況とお客さまの声

近況とお客さまの声

・コロナ前から手掛けていたファミリーヒストリーが、今月ようやく納品できました。お客さまの声を添付しました。
・あるスタッフが手掛けるルーツ調査、手書きの郷土史料を発見し、見事ご先祖の仕事と名前を見つけることができました。その場で震えるほど嬉しかったとのこと。その気持ち、よ~くわかります。
・今年に入ってヒアリング取材が続きます。お話の中にご家族の誰も知らなかったエピソードがあったり、核心となるキーワードが見つかった時には、本当にお聞きして良かったと思えます。
・家系図の解説書もとても好評で、当社に依頼して良かったと皆さんに言っていただけます。
・納品に向けた案件も目白押しで、お客さまからたくさんの写真が送られてきます。こちらも精査選択して掲載していきます。
・地元図書館にも足を運びますが、同業の方かそれとも探偵か?と思われる人に遭遇。古い住宅地図を学芸員に所望していましたが、それは私の手元に…。何を調べているか聞いてみたいですね(笑)
・教員だったご先祖の調査のため、現地に連絡したところ、本当に温かい対応をして下さる方ばかりでした。最も知りたかったことは出てきませんでしたが、地元の温かみを痛感した案件でした。人柄だけでなくご先祖柄? も調査の際に感じることです。

 2月も半ばを過ぎました。梅を見ながら一杯やりたい季節ですね。

どうみる『光る君へ』

主任調査員の金子です。
遅くなりましたが、本年もよろしくお願いいたします。

元日に発生しました能登半島地震で被災された皆さまにお見舞い申し上げます。
被災地域の中には弊社が過去に調査を行った地区もあり、心を痛めております。
一日も早く、平穏な生活に戻ることを祈念いたします。

私共も皆さまの心に届くような仕事を丁寧に続けて参りたいと思いますので、本年もよろしくお願いいたします。

年が変わり、新たな大河ドラマがスタートしました。
今年は今まであまり取り上げられなかった平安時代を舞台として『光る君へ』。
主人公は「世界最古の女性文学」と呼ばれる『源氏物語』の著者紫式部です。
NHKからアナウンスされている内容では、平安王朝の権力闘争も描かれるとのことで、戦国時代のような合戦シーンはないものの、人と人がしのぎを削る、激しい人間ドラマが描かれるような印象を受けています。

ご先祖調査との絡みではどうしても近い時代である幕末維新や、武家の家では戦国時代が思い起こされ、なかなか自分の先祖と平安時代の関係性を思い起こすことは多くないと思います。
しかし、ご先祖調査を進めると時々「藤原」の姓に出会うことがあります。
大化の改新の功労者藤原鎌足に始まる藤原氏は平安時代に皇室の外戚として、権勢をふるい、最盛期を迎えました。
『光る君へ』はその藤原氏最盛期の時代で、準主人公として登場する藤原道長がその最盛期を象徴する人物です。
藤原氏最盛期を描くともあって、登場人物は「藤原だらけ」です。既に人間関係が分かりにくいという声もあるようです。

藤原氏は長い歳月をかけて一族を増やしていきますが、朝廷内で出世できない者は地方へくだり、やがて武士となりました。
先祖調査をしていると、そのような武士になった藤原氏に繋がる系図を見ることがあります。
これらの系図全てが正しいとは断定できませんが、このような系図を見ると、藤原氏のブランド力というものを感じます。実際の子孫もいれば、名門藤原氏に繋がりを求めた家もあったことでしょう。

さて、今回の『光る君へ』で私が注目したのは宮川一朗太さん演じる藤原顕光です。
NHKの公式プロフィールでは「道長の一回り年長の公卿。儀式での失敗など、その無能ぶりはしばしば嘲笑されていた。しかし、競争相手である公卿たちが早く亡くなったことで、政治の中枢に残る。」とあります。
この無能な公卿・藤原顕光は、昨年の大河ドラマ『どうする家康』で大活躍した本多忠勝や本多正信を輩出した三河本多氏の先祖とされています。
江戸期の大名・旗本家の系譜集である『寛政重修諸家譜』には顕光にはじまる本多氏の系譜が載せられています。
無能と呼ばれた顕光の子孫から江戸幕府の開府を支えた本多一族が輩出したと考えると、歴史の連続性や人々のつながりの面白さを感じることができ、また違った視線でドラマを楽しめるのではないでしょうか
藤原氏の系図を片手に持ってこのドラマを見ると、意外な発見があるかも知れません。

なお、藤原氏の系図として良質なものに『尊卑分脈』があり、国立国会図書館デジタルコレクションで公開されていますが、手っ取り早く知るための入門書としては『図説藤原氏 鎌足から道長、戦国へと続く名門の古代・中世』(戎光祥出版)をお薦めいたします。
複雑な藤原一族について写真や系図を交え分かりやすく解説されています。