郷友会の活用

主任調査員の金子です。

先日、4年ぶりに開催された東京二本松会の総会へ出席してきました。

東京二本松会は福島県二本松市出身者で構成されている会で、現会長は戦国武将丹羽長秀の子孫で、江戸時代に二本松藩主であった丹羽家の18代ご当主さまが務めています。

私自身は神奈川県の生まれ育ちですが、両親が二本松市の出身で、幼少時から年に数回帰省し、歴史に興味を持ってからは二本松の郷土史研究がライフワークとなっており、関係の深い土地となっています。

12年前に歴史関係の活動の中で丹羽さまにお会いすることがあり、東京二本松会をご紹介いただきました。

このような同郷人の集まりである「郷友会(きょうゆうかい)」は基本的にその土地の出身者が会員となるものですが、東京二本松会では2世代以降の方や、ご縁がある方でも入会できるとのことで、私も同じく2世代目の歴史仲間の方と入会しました。

会員には二本松藩士のご子孫や、昔の二本松のことに詳しい方もおり、総会の折にいろいろとお話を聞き、情報をいただくなど、自身の研究にも役立っています。

また、年1回発行される会報に会員の方の寄稿があるのですが、中には歴史に関することを書かれる方もいるので、参考になっています。

「郷友会」は都道府県単位の「県人会」がよく知られていますが、市町村単位など、さまざまな形態があり、それぞれの会則に沿って運営されています。

高齢化が進んでいる会もあり、現在では間口を広げて会員を募集している会もあるようです。

先祖調査や郷土史調査においては、現地の情報を調べるためにその土地の方や出身者の人の伝手を使うことが重要となります。

その手段として、各地にある「郷友会」にアポをとったり、入会することにより、さまざまな情報を得られることがあります。

歴史調査以外にも土地のお話や、なまりなどを聞いていると、とても懐かしさを感じますし、親や先祖の暮らした土地への想いを共有できますので、私は毎回総会に出るのを楽しみにしています。

みなさまも出身地や両親、先祖の出身地にこのような「郷友会」がないか探してみると良いと思います。